一般的なものとなった「YouTuber(ユーチューバー)」という職業。その人気は「小学生のなりたい職業ランキング」TOP10にランクインするほどとなりました。
そのユーチューバーが活躍する動画サイト「YouTube」には、ライブ配信ができる機能があるのですが、このライブ配信に「super chat(スーパーチャット)」という投げ銭機能がついていることをご存じでしょうか?
「super chat」を利用すれば、視聴者から金銭的な支援を直接受け取ることができるのです!
ですが、
- 「スパチャってよく聞くけど一体何?」
- 「やり方がわからない・・・」
という方は多いかと思います。
今回はそんな「super chat」の機能と魅力、人気になった理由などを、かいつまんでご紹介します。
急浮上してきた「super chat」とは?
「super chat(スーパーチャット)」とは、2017年の2月からYouTubeに加わった機能で、ライブ配信の配信者に対して直接お金を送れる機能です。
例えば、街中で演奏やパフォーマンスをやっている人に「投げ銭」を渡したことはありませんか?
たった数百円でも小銭を投げ入れることで、楽しませてもらった感動を気軽に示すことができますよね。
「super chat」は、この「投げ銭」と同じものだと想像してもらえればわかりやすいかと思います。
リスナーが、自分の応援する気持ちを配信者にお金としてダイレクトに伝えることができる画期的な機能なのです。
ですが、「super chat」のサービス開始当初は
- 「使い道がわからない」
- 「誰が利用するんだ?」
- 「お金の使い方が馬鹿げてる(笑)」
などといった懐疑的な意見が多くみられました。
この頃の日本は「自分に直接利益のない、形のないものにお金を払うなんて馬鹿らしい」という考え方が多かったのかもしれませんね。
ところが、「super chat」のサービス開始から数か月後に状況が変わりました。
https://twitter.com/T_kenki/status/908768267082244097
このように、「super chat」からの収入のみで月に数百万円も稼ぐ人たちが現れました。
実績や数字として現れることで、今まで得体の知れなかった「 super chat」 というものに興味を持つ人が出てくるようになったというわけです。
「super chat」が人気になった理由
現在は「コンテンツを生み出すクリエイターには、きちんと報酬を支払うべきだ」という考え方が定着しつつあります。
そういった認識の変化により、感動や賛辞を手軽に配信者に伝えられるだけでなく、お金(=報酬)として支援できる「super chat」は、次第に人気となりました。
しかし「super chat」が人気になった理由は、単に「直接支援できるから」というだけではありません。
人気となったもう一つの理由として、『PUBG』という一つのゲームが関係してきます。
というのも、ゲーム実況カテゴリーにおけるPUBG実況プレイがきっかけで、「super chat」が人気になってきたという背景があるからです。
「super chat」と相性がいいPUBG
PUBGは、『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS(プレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ)』の略で、国内外でも人気のあるパソコン用オンラインシューティングゲームです。
▼PUBG公式サイト ※steam
http://store.steampowered.com/app/578080/PLAYERUNKNOWNS_BATTLEGROUNDS/
最大100人のプレイヤーがフィールドでバトルし合い、最後まで生き残った者のみが勝者となるバトルロワイアル形式となっています。

2017年12月20日に正式版がリリースされ、eスポーツも開催されている人気タイトルです!「勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!」というフレーズが生まれたのも、このゲームですね!
ですが、このRUBG・・・見るのと実際にプレイするのとでは大違いで、ものすごく難しいんですよ・・・(泣)
毎回武器や弾を探すところから始まり、死ねば復活もできず装備も失って退場させられます。まさにやるか!やられるか!のバトルロワイヤル!
・・・とはいっても、中にはバトロワそっちのけで面白プレイに走るプレイヤーもいますし、勝敗よりも華麗なテクニックで敵を倒す、いわゆる「魅せプ」で支持を得るプレイヤーもいるなど、楽しみ方は人によって無限大です。
そういった幅広い楽しみ方ができるゲーム性がウケ、ゲーム実況においても人気コンテンツとなりました。
さらに、プレイ内容に加えてトークで盛り上げられる配信主との相性も抜群で、PUBGのプレイ実況だけで「super chat」から月間数百万円も収入を得る配信主が登場してきました。
通常の配信だと再生数や人気、チャンネル登録人数などで広告費が変わるところ、少ない登録者数で広告収入以上の収入を得ているのを目の当りにしたら「えっ・・・スパチャすご・・・」と思っちゃいますよね。
一定数の視聴者を囲い込めているユーチューバーにとって「super chat」はまさに最高の稼ぎどころだと知った配信者が、次第に「super chat」を利用するようになり、YouTubeでもどんどん浸透していきました。
PUBGは、「super chat」の認知度を広める先駆けとなったゲームといってもいいかもしれませんね。
「super chat」の魅力とは
「super chat」の最大の魅力は、たとえチャンネルの登録者数が少なくてもYouTubeからの広告収入を超えられる可能性があるといいう点です。
ここで仮に、チャンネル登録者数2万人ほどのユーチューバーがいたとします。
※登録者数がそれほど多くはない点に注目してください
チャンネル登録者である2万人のうち、3%である約670人程度の視聴者が毎日「super chat」でユーチューバーに100円ずつ(一か月で1人3,000円)送ったとすると、それだけでも201万円に達する計算です。
ただ、この201万円が丸々もらえるというわけではありません。「super chat」の収益割合は「7割」と言われていて、あとの3割はYouTube側に支払われます。
つまりこの場合、201万円のうちの7割=約140万円が貰えるという計算になります。
当然これは極端な例なので、確実に毎月100万近い額がもらえるという保証はありませんが・・・通常のYouTubeの広告収入で月間100万を稼ごうとすると、月間1,000万回以上の動画再生が必要だと考えられます。
その場合、1人の視聴者が5回動画を再生してくれたとしても、200万人以上の視聴者数が必要になります。(※1ヶ月に1本だけ上げた場合の算出です)
つまり「super chat」は、視聴者数が少なくても配信の内容や面白さ次第では広告収入の金額を上回る可能性を秘めているということです。
1人1人から数百円ずつしかもらえなくても、渡してくれる人数が増えれば増えるほど、貰える金額も大きく跳ねるということです。
この点こそが「super chat」の持つ最大の魅力ではないでしょうか。
「super chat」の利用資格条件
これだけ「super chat」の魅力を紹介してきておいて、最後に言うのもなんですが、この「super chat」を利用するには下記の条件を満たしている必要があります。
- チャンネルが収益化されていること
- チャンネル所有者が 18 歳以上であること
- チャンネル所有者の居住地が提供地域に含まれていること
これらが「super chat」を利用できる条件です。また、上記の条件を満たしていたとしても
- 年齢制限がついた動画
- 限定公開の動画
- 非公開動画
- 子ども向け動画
これらの動画では「super chat」を利用できないので注意が必要です。
チャンネルの収益化に必要な最低条件が・チャンネル登録者1,000人以上・過去12ヶ月間の総再生時間が4,000時間以上なので、まだ収益化されていない場合は、まずこの最低ラインを越えなければいけません。
ただ、現時点で収益化もクリアしていて、かつ他の条件も満たしているのであれば、今すぐにでも「super chat」を利用しない手はありませんよね!
まとめ
今回、YouTubeの投げ銭機能「super chat」についてご紹介しました。
「super chat」のような機能は、今や他の配信サイトでも普通となってきています。少ない視聴者数でも支援がもらえるという点は、配信者にとって魅力的ですよね。
配信者であれば、有効活用して今後の活動に役立てていきましょう。
また視聴者にとっても、今までは言葉でしか伝えられなかった賛辞を金額という数字で配信者に還元できるメリットがあります。
もし好きなユーチューバーさんがいたら、応援する意味でも「super chat」を送ってみてはいかがでしょうか。