
光回線比較に必須のおすすめ情報
光回線とは
光回線とは、光ファイバーという特殊なケーブルを用いた通信回線のことです。
回線というのは通信の伝送路、つまりデータが行き来する道のことで、通信においては光ファイバーのほかにメタル(銅線)も使われます。
光回線と光インターネットとFTTH
光回線の比較情報を閲覧する際には、「光回線」「光インターネットサービス」「FTTH」の3つはすべて同じ意味の用語と考えて問題ありません。
細かい話をすると、光回線は回線の種別を表す用語で、FTTHはアクセス方式を表す用語です。ですがこれらは同義語として扱われることも多く、例えば「光回線に申し込む」と言えば、それは「光インターネットサービスに申し込む」と大体同じ意味になります。
ちなみにFTTH(えふてぃーてぃーえいち)は「Fiber to the Home」の略で、通信事業者の設備から各家庭やオフィスまでを光ファイバーケーブルでつなぐアクセス方式のことです。
光回線は速い
光回線は伝送路に光ファイバーを用いるため、従来のメタルケーブルを利用するADSLやCATV、ISDN等のインターネットサービスと比べてより高速で、安定した通信が行えます。
デジタル信号はデータを電気のオンとオフで伝えています。光ファイバーはこの電気信号を光の点滅に置き換えて送っているのですが、メタルよりも光ファイバーの方が単一時間あたりにオン・オフできる回数を圧倒的に多くできるので、一度に大量のデータを送信できる、つまりは高速に通信できるというわけです。
また、光ファイバーは光の透過率の高い特殊なガラスやプラスチックでできていて、光が規則正しく反射して進んでいくため、信号の減退がほとんどありません。外部から磁気によるノイズの影響も受けにくいです。一方メタルは、通信距離が長くなればなるほど信号の減退が大きくなるという特性があるうえ、ノイズの影響を受けやすく、利用場所によっては非常に低速であったり、速度が安定しなかったりします。
個人向けのサービスでは、光回線は100Mbps~1Gbpsが主流で、一部では10Gbpsというとんでもない速さのサービスも提供されています。対してADSLは最大でも50Mbpsです。理論上の最大値でこの違いですから、実行速度(実際の利用において出る速度)ではもっと大きな違いが出ると考えて良いでしょう。
ただし、ここ最近は光回線が主流になりユーザー数が爆発的に増えたことにより、特定の時間帯では回線が混み合って光回線でも思うように速度が伸びないケースもあります。逆に、ADSL等のサービスはユーザー数が著しく減ってきているので、以前よりも速度が出やすい状況にあります。
せっかく光回線に変えたのに速度があまり変わらなかった、などという失敗を回避するためには、申し込み前に各通信事業者に相談してみるのもひとつの手です。
- 光回線
- 光ファイバーケーブルを利用した高速通信が特徴。通信速度と安定性に秀でている。現代では主流の通信接続方法だが、専用ケーブル敷設のため工事費などかかる。
- ISDN(Integrated Services Digital Network)
- インテグレイテッドサービスデジタルネットワークの略称。デジタル回線による電話サービスで、ダイアルアップによりインターネットに接続。基本料金とは別に電話代がかかる。
- ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)
- アシンメトリックデジタルサブスクライバラインの略称。電話回線を使ったインターネット接続だが、電話代はかからない。音声電話では使用しない高い周波数を利用して高速通信を可能にした。送受信(上りと下り)の通信速度に違いがある。
- CATV(Cable Television)
- ケーブルテレビジョン(ケーブルテレビ)の略称。建物へ直接ケーブルを引いているので回線が安定している。BSやCSといった専門チャンネルが充実している。テレビを見ない人にとっては料金が高額なうえに、光ファイバーと放送用ケーブルを組み合わせているので通信品質は良くない。
光回線は高い?
かつて電話やテレビのために敷設されたメタル回線をそのまま使うことができるADSLやCATVに対し、光回線は高価な光ファイバーを地中や電柱、宅内への引き込み等で新たに敷設する必要があり、サービス提供にとても大きなコストがかかります。ですから光回線はほかのサービスと比べて料金が高い傾向にあります。
たとえばADSLとの比較では、ざっくりとした計算で、光回線の方が月額料金が大体2,000円ほど高くなります。また、約2,000~20,000円かかる初期工事が必要となる可能性が高く、初期コストの面でも不利と言えます。
ところがここ最近は、「光サービス卸」という制度が導入されたことにより、料金面での不利はかなり解消されてきています。
光サービス卸(おろし)
光サービス卸とは、光回線のサービスをパートナー企業に貸し出して再販可能とする仕組みのことです。その具体例がNTT東西が提供している「光コラボレーション(略して光コラボ)」で、すでに数百社のパートナー企業(光コラボ事業者)が各社のブランド名でサービスを提供しています。
光コラボの光回線がどうして安いのかというと、メイン事業のサービスとの抱合せ販売によって大幅な割引を付与することができるからです。
たとえばNTTドコモが提供する「ドコモ光」の場合、ドコモ光とドコモのケータイをセットで利用することによってセット割引が受けられます。また、10,000~20,000円相当のキャッシュバックやポイント付与が受けられることにより、初期工事費の負担がほとんどかからないようになっています。
光コラボ事業者は、ドコモなどの携帯キャリア系、ビッグローブなどのプロバイダ系、旭化成などの不動産系などさまざまです。光回線は、表面的な料金だけでなく、割引も含めたトータルの料金で比較・検討したいところです。
有線回線と無線回線
光回線は利用場所までを物理的にケーブルでつないで通信する「有線系固定通信回線」です。これに対して携帯電話等のネットワークを利用した「無線系固定通信回線」も存在します。
代表的なものにUQコミュニケーションズが提供しているUQ WiMAXというサービスがあります。モバイルWiMAXという技術を用いた高速無線インターネットサービスで、利用場所に置かれた据え置き型または携帯型のルーターと基地局とを無線でつなぐことでデータを送受信します。

毎月の料金は光回線と同じか、少し安いくらいですし、無線で通信が行えるのでケーブルの引き込み等の工事が必要なく、工事費もかかりません。部屋内がケーブルでごちゃごちゃしてしまうこともありません。また、申込の当日から使えるというメリットもあります。これらのメリットは、引っ越しや転勤の頻度が多い方には特に魅力でしょう。
一方で、伝送に電波を使うためにどうしても障害物の影響を受けやすく、利用場所や建物の材質などによっては、提供エリア内であっても接続ができなかったり、通信が安定しないということが起こりえます。
また、スマートフォンほど厳しいものではありませんが、短期間に大量の通信を行うと一時的に通信速度が低くなるという類の制限もあるので、これらのデメリットを考慮した上で、有線と無線のどちらが適当かを判断すると良いでしょう。
- 有線回線
- メリット:通信速度が速い、通信が安定している
- デメリット:月額料金が高い、開通まで日数がかかる
- 無線回線
- メリット:月額料金が安い、申込当日から使える
- デメリット:環境によっては通信が安定しない、速度制限がある